懺悔
どこの世界に生まれてきた子供の存在を否定する親がいるだろう?
とんでもない事を考える自分がむちゃくちゃ情けなかった。
娘に対して申し訳ない気持ちで一杯だった。
この時から僕は親の資格は無いと今でも思っている。
子供がそばにいないからこんなこと考えるんだ。そう思って病院に面会に行った。毎日行った。
僕の腕の中の小さい小さい娘はそんな僕の心の中も知らず、すやすや寝てる。ホントによく寝る子だ。
でも心臓の影響だろうか息が荒い。
苦しいんだろうな・・・普通に生んでやれなくて本当に申し訳ない。
「ごめんな」ほとんどこればっかり。
約1ヶ月の後娘は退院することとなった。
病院からは酸素ボンベ、酸素飽和度を計る機械、大量の薬。
こんなんで退院しても大丈夫なのだろうか。
病院からそ~っと車で自宅までつれて帰った。
ベビーベッドが大きく感じられるぐらい小さい。鼻の辺りに酸素を供給するチューブを貼り付けているため、痛々しかった。
いろいろセッティングが終わったころに娘が泣き出した。おなかが空いたのだろうとミルクを用意し、自宅で初めての授乳。
ちゅーちゅーと飲む。でもすぐに口から離してぜーぜーぜー。
これを何度も繰り返して30分ぐらいかけてやっと50cc程度。
こりゃ相当しんどいんだな~とじっと見てたら満面の笑みで娘がにっこりした。
僕はこれほどの満面の笑みってのを見たことが無い。
信じられなかった。肩で息するぐらいしんどいはずなのに。
娘は決まってミルクを飲んだあとにはにっこりする。満面の笑みで。
僕の世界に色が戻った・・・